◎ポイントサイトの利用(ポイ活)と確定申告の必要性
ポイントサイトを利用すると、その気になれば数十万円~百万円以上を稼ぐこともでき、「ネットでできる簡単なお小遣い稼ぎ(副業)」として当ブログでも紹介しております。
ただ、ある程度収入を得てくると気になるのが「ポイントサイト利用時の確定申告の必要性」ではないでしょうか。
ネットで検索するとポイントサイトと確定申告についての記事はいくつもありますが、稼いだポイントの取り扱い等はばらつきがあり、確固とした基準のようなものはなさそうでした。
そしてある日ふと「ポイントサイト側は確定申告の必要性についてどう考えているのだろう?」という疑問が湧き、各ポイントサイトのヘルプ等を確認してみたのですが…
いくら確認しても、確定申告に関する明確な記載は見当たりませんでした…
仕方がないのでダメ元でポイントサイトの「お問い合わせ」から上記の疑問について問い合わせてみたところ、ほとんどは「税金のことはわかりかねるので税務署できいてください」というような回答でした。
まあ当然ですよね。
そんな中、とあるポイントサイトが確定申告についてわざわざ担当の税理士の方に確認をとった上で色々と回答してくださいました(ありがとうございます!)。
今回はその回答に基づいてポイントサイトと確定申告の必要性について当ブログで紹介していきます。
「ポイントサイトで収入を得ると確定申告が必要になるの?」「ポイントサイトで稼いで確定申告しないと税務署にバレるの?」等の疑問がある方には参考になると思います!
(*税金についての仕組みや解釈は非常に複雑で、将来的に変更されることもあり、当記事で紹介している内容も100%の正確さや確実性を保証するものではありません。あくまで参考程度としてください。
確実なことが知りたい方は税務署等に確認するのがやはり一番だと思います)
◎ポイントサイト利用(ポイ活)で確定申告が必要になる場合
さて、ポイントサイトを副業として利用した場合の確定申告について、ポイントサイト担当の税理士の方に確認した話を総合すると以下のようになります。
ポイントサイトの利用で確定申告が必要になる場合は、給与をもらっている方(サラリーマン等。アルバイト含む)で1年間(1-12月)に20万円以上を稼いだ場合(主婦や学生等で無職の方は38万円以上)で、雑所得の扱いになる
ポイントサイト内で稼いだ手段(広告利用、ゲーム、アンケート、100%還元商品、友達紹介…等)がどれであっても20万円以上なら課税の対象
ポイントサイトでポイントを獲得した時点では課税されず、現金や電子マネー等に交換した時点で課税の対象になる
◎サラリーマンなら20万円稼いだかどうかが一つの基準
①について補足です。「雑所得」というのは他の所得(給与所得、不動産所得、利子所得等の9種類の所得)以外の所得のことを指します。
そして雑所得から必要経費(ポイントサイトで稼ぐ場合はネット通信費の一部等)を引いた所得金額と他の所得(給与、退職所得は除く)の合計が20万円を超えるかどうかがポイントです。
他の所得との合計で20万円以上なので、不動産所得等のポイントサイト以外の所得(給与、退職所得は除く)が沢山ある方は要注意です。
例えばアパート経営等で不動産所得が年50万円ある方等は、ポイントサイトだけで稼いだ金額が20万円以下でも確定申告が必要です。
◎ポイントサイト内で稼いだ方法は無関係
意外だったのは②についてです。
ポイントサイトのショッピング広告や100%還元商品等は、一部ネット記事等では値引きや経費として考えられると紹介されていることもあります。
ただ、今回確認した中ではそうした線引きはなく、一律で雑所得として扱われるということでした。
ある意味わかりやすいですが、その場合100%還元商品の利用し過ぎには注意が必要かもしれません。
他の広告利用等と合計して20万円以上稼ぐと雑所得として申告する必要があり、課税されることになります。そうすると税金を支払う分、厳密には100%還元を下回ると思います。
◎電子マネーへの交換でも雑所得になる
③については、ポイントサイト内にいくらポイントが貯まっていてもそれだけでは課税の対象にはならず、あくまで換金等をした時点で対象になるということです。
さらには電子マネーへの交換も雑所得となるようですが、この辺はマイルへの交換等をどう取り扱うかは明確な基準はないようです。
◎ポイントサイト利用時の確定申告の取り扱いはまだまだ不確定
「ポイントサイト」という概念はまだ比較的新しい(と言っても10年以上前からありますが)ものです。
そのため国税庁や税務署内の認識はまだまだ十分には進んでいないようで、確定申告の取り扱い等も明記されたものは見当たりません。
(*ちなみにアフィリエイト収入については雑所得に当たるとされており、「日本アフィリエイト協議会」等も「稼いだら確定申告してください」との旨をアナウンスしています)
ポイントサイトを利用している方の中で、確定申告の対象になる方はまだまだ少数なのかもしれません。現状では税務署の方でもポイントサイトというものを認識していない場合もあるようです。
いつか「ポイントサイト協議会」みたいなところがはっきりした基準を公開してくれるとありがたいのですが…
◎医療費控除やふるさと納税を利用する方は要注意?
国税庁HPの「確定申告を要しない場合の意義」という項目には以下のように書かれています。
給与等の収入金額が2,000万円以下である給与所得者は、1か所から給与等の支払を受けており、その給与について源泉徴収や年末調整が行われる場合において、給与所得及び退職所得以外の所得金額の合計額が20万円以下であるときは、原則として確定申告を要しないこととされています。
しかし、この規定は確定申告を要しない場合について規定しているものであり、確定申告を行う場合にも、この20万円以下の所得を申告しなくてもよいという規定ではありません。
したがって、給与所得及び退職所得以外の所得金額の合計額が20万円以下であることにより、給与所得者が確定申告を要しない場合であっても、例えば、医療費控除の適用を受けるための還付申告を行う場合には、給与所得だけでなく、その20万円以下の所得も併せて申告する必要があります。
自分はこの項目を見て「ポイントサイトで稼いだ額が少なくても、医療費控除やふるさと納税等の申告をするなら同時にポイントサイトの収入も併せて申告しないといけない」と思っていました。
ただ税理士の方によるとあくまで20万円以上稼いだかどうかが焦点になり、医療費控除やふるさと納税の有無等は関係ないとのことでした。
この辺はちょっと自分の中で納得いっていないところもあります。
ただ、自分より遥かに税金の知識がある方の見解なので、自分が確認できていない他の項目等と併せて考えるとそういう結論になるのかな?と思ったりします。
◎どうせ確定申告するならふるさと納税もお勧め!
余談ですが、ふるさと納税は「実質2000円の自己負担で数万円以上の豪華特産品がもらえる」お得な制度です。ただ利用の際には確定申告が必要となる場合があります。
ポイントサイトの利用等で確定申告する方はついでにふるさと納税もしておくとさらにお得ですよ!
ちなみにe-Taxならネット上で画面の指示に従ってやれば自分で確定申告できるのでお勧めです!一度でもやると次回以降は前年のデータを引き継いで入力できるので手間は大幅に省けます。
参考記事:ふるさと納税をブログで解説!仕組みやメリットは?
◎不安なら「とりあえず払う」のも選択肢
ここまで紹介したように、ポイントサイトと確定申告の関係についてはまだ不明確な点が多いのが現状のようです。
税理士さんや税務署の方の中でも意見が一定しておらず、利用者個人の判断に委ねられている部分が大きいように感じられます。
ただ、そこで自分に都合の良いように判断して「この分は雑所得に当たらず非課税と言われてるから申告しなくても大丈夫」等と考えるのはちょっと危険かなとも思います。
と言うのも、国税庁等がはっきりした指針を打ち出しておらず、グレーゾーンを保っている現状では「課税されるか、されないか」というのは税務署等の法解釈やさじ加減一つでいくらでも変わり得るということだからです。
(現状の法律のままでも税務署等が「この法律の解釈は〇〇だから、ポイントサイトで稼いだお金も全部課税の対象。これまで明言はしてなかっただけで、元々税務署ではそういう解釈をしていた。だから遡って税金を××年分払ってね」と言い出さない保証はないということです)
なので、「いつか課税されるかも」とびくびくしながら過ごすくらいなら、「稼いだポイントは全部申告する」くらいの心づもりで申告しておけば、(結果的に多めに税金を支払うことになったとしても)少なくとも脱税を疑われたりする事態にはならないでしょう。
「多めに支払う」と言っても加算税や延滞税等と比較すれば大した金額にはならないはずです。
(ちなみに、仮に税金をごまかそうとしても税務署がその気になって調べればポイントサイトや金融機関への問い合わせ等で簡単にバレるでしょう)
「節税」しようとして税金の支払いをちょっとけちったばっかりに、数年後にそのけちった分よりはるかに多い延滞税等がとられたら本末転倒だと思いませんか?
また、稼いだお金を全て申告するということは、換金して口座に振り込まれた金額(+電子マネー等に交換した額)がそのまま申告額になる(必要経費除く)ので、管理が楽になるメリットもあります。
換金の回数を少なめにすると、より管理しやすいです。
反対に、稼いだお金の一部を申告すると考えていると、振り込まれた額から課税されない(と自己判断した)ポイント分を自分で合計し、差し引いた額を申告するということになるので、ちょっと面倒だと思います。
換金の回数が多い場合も、申告する際に換金額を合計する手間がかかります。
◎雑所得の税率について
ちなみに雑所得の税率は累進課税で、「課税される所得金額」が多い程、税率が高くなります(平成27年以降は5-45%の7段階)。
課税される所得金額(給与所得等含む)と税率(+控除額)の関係は以下のような感じです。その他細かい条件で変わるので、目安程度にしてください。
- 195万以下:5%(控除額0円)
- 195万-330万:10%(控除額約9.8万円)
- 330万-695万:20%(控除額約43万円)
- 695万-900万:23%(控除額約64万円)
- 900万-1800万:33%(控除額約154万円)
- 1800万-4000万:40%(控除額約280万円)
- 4000万以上:45%(控除額約480万円)
◎現金振り込みの際のポイントサイトの名義
ポイントサイトで稼いだお金を銀行振込等してもらう際には、その振込元の名義に注意しましょう。
振込元の名義はげん玉やモッピー等のサイト名ではなく、その運営会社の名前になっていることが多いです。
以下が主なポイントサイトの名前と振り込みの名義の対応です。
- げん玉、リアルワールド:リアルワールド
- モッピー:セレス
- ゲットマネー、チャンスイット:インフォニア
- ハピタス:ハピタス(サイト名そのままです)
◎ポイントサイト利用時の確定申告書の書き方
ポイントサイトを利用している方が確定申告書を作成する場合の書き方について簡単に紹介致します。
まず「所得の種類」としては基本的に「雑所得」で良いでしょう(年間数百万も稼ぐような方は除く)。
「種目」の欄は自分は「ポイント料」としており、特に税務署等からの問い合わせ等もありません。
「所得の生ずる場所又は給与などの支払者の住所・所在地、氏名、名称、電話番号」の欄はポイントサイトの運営会社のものを記載しましょう。
運営会社の情報はポイントサイトのトップページ最下部等に「会社概要」等の項目があるので、その辺りを参照してください。
(例:「株式会社セレス」が運営する「モッピー」はトップページ最下部に「会社概要」の項目あり)
◎ポイントサイトの確定申告で経費に計上できるものは?
ポイントサイト利用時の確定申告の際に「経費」を申告すると支払う税金を安くする(節税)こともできます。
経費として申告できるものとしては、一般的には「電気代」や「ネット通信費(プロバイダ料金等)」の一部等があると言われますが、個人的にはちょっと微妙だと思います。
と言うのも、経費として認められるのはあくまで「ポイントサイトで稼ぐのに必要だったもの」に限られますが、「一月の電気代の何割がポイントサイトで稼ぐのに使われたか」なんて、わかりますか?
一応、「何割まで経費として申告できる」というような、ある程度の相場や目安はあります。
しかし、調子に乗ってあれもこれもと経費にするのは、税務署から「不当に経費を多く申告して税金逃れをしているのではないか」とあらぬ疑いをかけられる恐れもあり、お勧めできません。
ちなみに個人的に経費として申告しているのはブログを運営するのに必要な「レンタルサーバー代」のみです。
やろうと思えば電気代等の一部も経費にできるかもしれませんが、安くなる税金もたかが知れていますし、少額のお金のために税務署ににらまれるような余計なリスクはとらないようにしています。
◎確定申告を簡単にしたいなら会計ソフトもお勧め!
面倒な確定申告の手間を省きたいなら、専用の「会計ソフト」が便利です!
特に有名な会計ソフトとしては「弥生のクラウド確定申告ソフト」等が挙げられます。
こういった会計ソフトを利用すれば、ナビゲーションに沿って簡単な質問に答えるだけで確定申告書の作成が進みます。操作画面もシンプルで使いやすく、初めての方でも簡単に行うことができます。
会計や経理の知識がなくても大丈夫です!チャットやメール、電話でのサポートもあるのでさらに安心です!
また、銀行口座やクレジットカード等の入出金情報を連携させて必要なデータを自動で取り込むこともできます。
なお、クラウド型の会計ソフトなのでインストールも不要で、PCやスマホからいつでも利用可能です。データ保管や通信のセキュリティ対策等も厳重にされています。
無料お試しも可能なので、簡単に確定申告を済ませたい方は是非利用してみてください!
◎おわりに
以上、ポイントサイトと確定申告について解説致しました。
法律が絡むのでとっつきにくいですが、たくさん稼ぐ等して確定申告の対象となる方はきちんと申告してちゃんと税金を納めましょう!
また、「面倒な確定申告の手間を省きたい!」と思われる方には「弥生のクラウド確定申告ソフト」もお勧めです!
無料お試しもあるので、気になる方は是非どうぞ!
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